1.概要
バイオトイレから排出された尿は、一般廃棄物として処理されています。尿には植物が成長するのに必要な栄養素が含まれており、『廃棄物』として処理するのではなく、『資源(肥料)』として有効活用することに取り組みました。有効活用するには、人が尿を扱いやすい状態にすることが肝要となります。
この状態を作り出す装置がバイオプラントとなります。(化学肥料には原料枯渇の課題があります)
バイオプラントは、2019年3月に特許を取得しています。(特許第6496866号)
この状態を作り出す装置がバイオプラントとなります。(化学肥料には原料枯渇の課題があります)
バイオプラントは、2019年3月に特許を取得しています。(特許第6496866号)
2.尿の扱いやすい状態とは
- ①不快な臭いがしないこと。
- ②無菌であること
- ③無色であること。
3.浄化処理の概要
処理槽内の尿に対しオゾンを封入した泡で曝気し浄化を行います。泡はウルトラファインバブル(UFB)を用います。
4.装置構成
5.浄化プロセス
- ①バイオトイレから回収した尿5リットルと市水20リットルを、処理槽(容量50リットル)に投入。5倍希釈。
- ②オゾン曝気による浄化処理開始。曝気源はウルトラファインバブル(UFB)。
- ③オゾンモニタによりオゾン飽和が確認されたら浄化処理終了。処理時間は処理液25リットルで9時間。
- ④浄化尿回収。回収時スカム無し。
6.プロセス簡易図
7.検体検査結果・抜粋
(検体の検査は
長野県労働基準協会連合会・
諏訪測定所で実施)
バイオトイレから収集 | |
---|---|
原尿: 検体8-1-0 | |
検査項目 | 検査結果 |
pH | 9.2(23.7℃) |
全窒素 | 6,300mg/L |
全リン | 300mg/L |
カリウム | 1,700mg/L |
大腸菌群数 | 0個/mL |
一般細菌 | 120個/mL |
色度 | 1,300度 |
臭気濃度 | 7,900 |
臭気指数 | 39 |
浄化前 | |
---|---|
原尿5リットル+市水20リットル: 検体8-1-1 | |
検査項目 | 検査結果 |
pH | 9.2(23.6℃) |
全窒素 | 1,200mg/L |
全リン | 58mg/L |
カリウム | 300mg/L |
大腸菌群数 | 0個/mL |
一般細菌 | 62,000個/mL |
色度 | 260度 |
臭気濃度 | 3,200 |
臭気指数 | 35 |
浄化後 | |
---|---|
浄化尿: 検体8-1-2 | |
検査項目 | 検査結果 |
pH | 9.1(23.5℃) |
全窒素 | 1,200mg/L |
全リン | 60mg/L |
カリウム | 310mg/L |
大腸菌群数 | 0個/mL |
一般細菌 | 0個/mL |
色度 | 6度 |
臭気濃度 | 20 |
臭気指数 | 13 |